これは「コンサルタント」の驚くべき実態なのか

不思議の国アメリカ、“オンライン決済不在”の驚くべき実態という記事を読んだ。チェックがbouncedになるような取引先とばかりつきあわなければならないのだとしたらそれは気の毒というかビジネスとして成り立っていないだけのような気もするなあ。ちゃんと信用度をチェックして商売をしなきゃいけないのはどこだって一緒だ。そもそも日本でだって現金商売しないんだったら代金回収ってえらく重要度が高い話だと思けど。チェックをもらって支払われた気になったから残念度が高いぜという嘆きは無意味だ。

 ここで極めつきの不合理を紹介しよう。チェックが不渡りになると、銀行はNSF(Non Sufficient Funds)という手数料を取り立てる。この金額は不渡り取引1件当たりにつき、最高で75ドルほどとかなり高い。


確かにこれ自体を見ると不合理かもしれないけど、もしcheckがbouncedになったらその客にその手数料は取り立てなきゃねえ。日本みたいに何も悪いことしてないのに自分の金を使って支払いするだけで自動的に送金手数料をとられる方が私にはよっぽど不合理に思える。チェックだったら無料だ。あとATMの手数料も。24時間自分の預けている銀行のATMなら無料で金が引き出せるというのは当たり前の話だ。夜や年末年始やゴールデンウィークにATMが止まって(今はそうでもないのか?)自分の金が引き出せませんなんて言うのも不合理だよなあ。

日本では送金方法といえば電子振込みが当たり前のように使われており、アメリカのように一度手にしたと思ったお金が実は不渡りという問題は生じることはない。支払うお金が口座に残っていなかったら、電子振り込みという操作を行えないからだ。


これは「一度手にしたお金」と思うことが間違いですね。手にしてない。

 また、注意していないと、残高があるにもかかわらず、不渡りを出しかねない。法人口座の場合、複数銀行の口座を利用する。各銀行口座の残高を注意深く、頻繁に確認しないといけない。弊社の場合、費用支払い用口座、売上代金など入金用口座、給与支払い用口座と複数あり、大抵は入金用口座にお金が多くプールされている。チェックの振り出しや給与支払いの都度、お金をそれぞれの口座へ移行させないと「支払い不能」とされてしまう。入金用口座にいくらお金があっても、引出し指示がされてある口座に支払い余力がないと駄目なのである。


そもそもこれは自分の管理能力の問題じゃないか。管理できないなら口座一個にまとめりゃいいだろう。

日本のような電子送金システムを利用すれば、不渡りリスクが存在しないから、


よっぽど悔しかったんだろうけどそんな取引先は日本でも支払わないだけだと思う。銀行のせいにしちゃだめだ。


それでももちろんチェックが前時代的なシステムであることには変わりない訳です。そもそも広大な国土をカバーする全国的な銀行が近年まで存在せず銀行間決済業務をFRBとかに任せてた訳で、大きなコストを掛けてネットワークを作ろうという発想がなかったんでしょうね。クレジットカードやデビットカードの利用が増えチェックの使用量は年々減って行っています。でも多分この先もしばらくはアメリカの企業間取引ではチェックが主流として使われ続けるでしょう。なぜなら利用コストが安いから。安いなら安いなりの使い方をしなければ行けないということで、キャッシュフローが厳しいぜとか文句を言うならチェックをデポジットして現金化されるまでのフロートの期間とかそういうのも含めて計算に含めて使わなきゃ行けないという訳ですね。支払いがわの引き落としがチェックを郵送した日から多少遅れるというメリットもあるんだし。

後ちょっと関係ないけどアメリカの銀行は別の銀行の口座の資金を移動する指示ができるのを最近知って面白いなあと思った。例えばシティバンクの口座とバンク・オブ・アメリカの口座を持っていたとしてシティバンクのインターネットバンキングの画面からバンク・オブ・アメリカの自分の口座からシティバンクの口座に送金しろという指示ができるのだ。他行からの引き落としができるということかな。これは便利。